ゼロカットシステムとは?(概要、仕組み、メリット、デメリット、日本のFX会社との違い)

XM TradingやHFMなど海外FXなら当たり前に備わっているゼロカットシステムですが、その仕組やメリット・デメリット、また国内FX会社との違いなどについてお伝えします。

 

ゼロカットシステムの概要

ゼロカットシステム(ゼロカット保証)は、トレーダーが口座残高を超える損失を負わないようにする仕組みです。このシステムにより、マーケットの急激な変動や大きな損失が発生した場合でも、トレーダーの口座残高がマイナスになることはなく、最大でも口座残高がゼロになるだけで済みます。

 

ゼロカットシステムの仕組み

  1. 損失制限
      - トレーダーの損失が口座残高を上回った場合、ブローカーがその損失分をカバーします。例えば、口座残高が100ドルで、取引で150ドルの損失が発生した場合、口座残高はゼロになりますが、マイナス50ドルにはならず、ブローカーがその50ドルを負担します。
     
  2. 急激な市場変動に対応
      - 特に市場が急激に動いた場合(例:重要な経済指標の発表や政治的なイベントによる急変動)、トレーダーの損失が瞬時に大きくなることがあります。このような場合でも、ゼロカットシステムがトレーダーを保護します。

 

ゼロカットシステムのメリット

  1. リスク管理
      - トレーダーは口座に入金した金額以上の損失を心配する必要がありません。これにより、リスク管理が容易になります。
     
  2. 安心感
      - 特に初心者トレーダーにとって、ゼロカットシステムは大きな安心感を提供します。予期せぬ損失による借金のリスクを避けることができます。
     
  3. レバレッジの活用
      - 高レバレッジの取引を行う際、ゼロカットシステムは重要です。レバレッジ取引では、少額の資金で大きなポジションを持つことができる反面、損失も大きくなり得ます。このシステムがあることで、レバレッジ取引におけるリスクが限定されます。

 

ゼロカットシステムのデメリット

  1. 取引コストの上昇
      - 一部のブローカーは、ゼロカットシステムのコストを取引手数料やスプレッドに反映させることがあります。
     
  2. ブローカーの信用リスク
      - ゼロカットシステムを提供しているブローカーでも、極端な市場変動が頻発する場合や経営状況が悪化する場合には、その保証が実行されないリスクがあります。そのため、信頼できるブローカーを選ぶことが重要です。

 

日本国内の規制とゼロカット

日本国内のFXブローカーでは、金融庁の規制によりゼロカットシステムの提供が義務付けられていません。そのため、日本国内のブローカーを利用する場合は、口座残高以上の損失が発生するリスクがあります。一方、海外FXブローカーの多くはこのシステムを提供しており、それが魅力の一つとなっています。

ゼロカットシステムはトレーダーにとって非常に有用なリスク管理ツールですが、利用するブローカーの信頼性や取引条件をしっかり確認することが重要です。